10/15 ワクチン接種に関する医療従事者の責任

医療倫理学が専門の、京都大学准教授の児玉 聡先生の書き込みの続きです。

　医療従事者は一般市民よりワクチンに関する情報を詳しく知っている。ある意は情報にアクセスし易い立場にある。
従って、予防接種を受けたくないと言う患者がいたら、その理由を聞き、間違った情報でそう判断しているのであれば、
それを正す責任がある。

　「ワクチンを受けて、その副反応に苦しむ位なら、感染した方がましだ」と考えている人がいれば、「最近自宅療養死
の大半は未接種」という事実を含め、ワクチンで受ける利益と受けない不利益をよく説明すべきである。
　もっとも、ワクチン接種に消極的は人に対しては、統計データを使った説得は上手くいかないと言われている。以下
はアメリカでの助言のコツである。
◎    多くの人がワクチンを受ける傾向にあることを強調する。
◎    人々に、勿論選択の自由があることも強調する。
◎    患者の心配に耳を傾け、口を挟まない。
◎    信頼出来る情報を提供する。
◎    患者がデマを信じている場合は訂正する。

　「市民の無知を正せば、市民は科学技術を受け入れるようになる」との考えの立場では、上手く説得出来ないことが多い。
大切なのは、患者の心配事や何を大事にしているのかを良く聞いて、ワクチン接種が患者自身の生き方に合致するもので
あることを納得してことである。

　これだけやっても、納得しない患者もいるが、医療従事者の限界と知るべきであろう。

１０月１５日　　上記を心得ても説得は難しいと思う　　T.HoSoDa